アミラーゼ

【English】

Amylase

澱粉、グリコーゲンを加水分解する酵素の総称で、高等動植物や微生物に広く存在する。

基質の分解様式によりα-アミラーゼ、β-アミラーゼ、グルコアミラーゼ、デブランチングエンザイム（枝切り酵素）などに分類されている。

清酒醸造においては、原料の米の大部分が澱粉であるため、アミラーゼは最も重要な酵素の1つであり、中でもα-アミラーゼとグルコアミラーゼが特に重要である。

α-アミラーゼは固体である米を液化するのに必要であり、かつ澱粉をグルコアミラーゼが作用しやすいデキストリンなどに分解する。グルコアミラーゼはα-アミラーゼの反応生成物を主な基質としてグルコースを生成する。酵母は生成したグルコースを炭素源として発酵することから、これらのアミラーゼが清酒のアルコール生成に大きく影響を及ぼす。

また、アミラーゼはオリゴ糖など多くの種類の糖も生成することから、清酒が複雑な甘味の質を持つことに寄与している。