吟醸香

【English】
Ginjō fragrance

よく磨いて糠分を多く取り除いた米を用いて、を低温でゆっくりと発酵させた、吟醸造りの清酒に出る果実の様な芳香を、吟醸香と呼ぶ。吟醸香の代表的なものとしては、カプロン酸エチル(リンゴの様な香り)、酢酸イソアミル(バナナの様な香り)などのエステル類やイソアミルアルコール(フーゼル油臭)などの高級(炭素数が多い)アルコールがある。吟醸香は酵母が醗酵中に生成するものであり、香気成分生成能の高い酵母が盛んに開発されている。

吟醸香はその濃度の高さよりもバランスが重要であると考えられており、例えば酢酸イソアミル(E)とイソアミルアルコール(A)の比率、E/A比が高い清酒は吟醸香が高いと言われている。また、最近ではカプロン酸エチルと酢酸イソアミルの比(C/E比)を重視する考えもある。