米水分

【English】
Water content of rice

玄米の水分は、精米効率や中での米の溶解性と密接な関係がある。農産物検査基準で15%以下と規定されているが、醸造用玄米に関しては地域によって一部緩和されている産地があり、また一般米に関しては当分の間16%以下に規制が緩和されている。

玄米中の水分は、剛度(変形に対する抵抗力、もしくは変形のし難さを表す尺度)と吸水率に深く関与し、水分が少ないと剛度は高く吸水率も大きくなる。逆に、水分が多いと剛度が低くなるため精米時に割れやすく砕米が多くなってしまう。また精米後も白米水分が高いため、蒸米吸水率が低くなり消化性(醪中での米の溶けやすさ)が悪くなる。

また精米後の白米水分は、精米時に水分の発散を伴う場合もあって玄米水分よりさらに2%程度少なくなる。

白米を水に浸漬したときに吸水する水分重量を白米重量で割った値を吸水率という。白米の吸水率は酵素による蒸米の消化性と相関が高く吸水率が高い米ほどよく溶ける。吟醸酒の製造時には吸水を最小限にして米の溶けすぎを抑制するのが普通である。