限外ろ過

【English】
Ultrafiltration

限外ろ過は、通常のろ過では、こし分けることが困難な微小なコロイド粒子を、膜の孔径により分子レベルで分散媒からこし分けるろ過方法である。

膜フィルターの細孔径は0.2μmより細かい範囲で、逆浸透膜より大きく、精密ろ過膜より小さい。一般に使用されているものでは孔径0.001~0.01μmほどのポリエーテルスルホン製またはポリアクリルニトリル製のホロファイバー型で、逆洗することで繰り返し再生使用可能である。分画分子量20,000~50,000程度で蛋白質等の高分子物質を分離する。

生酒中の酵素をほとんど除去することで酒質の変化を抑え、しぼりたての香味を長期間保持することができる。生貯蔵中のイソバレルアルデヒドの生成を抑制し、いわゆる“生老ねしない”酒にすることができるといわれる。主に生酒の処理に利用されている。

限外濾過機外観

限外濾過機外観

img117_分離膜の構造

(写真提供:株式会社 ユアサ メンブレンシステム)