生酒

【English】
Unpasteurized sake

上槽作業を行い、得られた清酒の内、火入れというパスツリゼーション(低温殺菌)を行っていない清酒を生酒という。生酒は火入れを経ていないので、新酒特有の新鮮な風味を持っている。

また、生酒中には各種酵素が活性状態で残っており、酵母をはじめとする微生物も上槽によって大部分は除かれてはいるものの多少は残存しているので、貯蔵中に成分変化が起こりやすい。

一般的な清酒は貯蔵前と瓶詰時の2回の火入れを行うが、日本の法律では「製成後、一切加熱処理をしない清酒」である場合、生酒と表示することができる。生酒には上槽直後の白く濁った清酒をしぼりたてと称して出荷するものや、活性炭 ろ過を行った清澄な生酒も存在する。しかし、これらの場合、熱殺菌工程を経ておらず製品中に酵素や微生物が残存しているため、流通中の成分変化や火落ちが問題となる。その問題点を解決するために限外ろ過により酵素や微生物を除いてから製品化される清酒も生酒に該当する。

生酒、生貯蔵酒