呑・呑口

【English】
Spigot or bung for sake tank

一般的に清酒の容器は底面に近い位置に液の出し入れの口があり、これを呑穴という。この呑穴をふさぐ栓を、呑または呑口という。呑み穴は通常2個あり、上部のものを上呑、約15㎝下部にあるものを下呑という。おり引きの際には、上呑は清澄な清酒の取出しに使用され、下呑はおりの多い部分の取出しに使用する。

木製容器の時代には、呑は槙、桐、朴材で作られ、先端は漆を塗って使用したが、現在は名醸呑など金属製の呑が主流である。

上呑、下呑の他に、大きな容器では少量の試料採取を行うために下呑と平行して小さな呑がつけられる場合があり、小呑と呼ばれる。また、液の出し入れが必要でない容器には流出口のない短い呑を埋め込み、酒などの漏出を防ぐ場合があり、これらは埋呑、盲呑と呼ばれる。

呑口1

呑口1

呑口2

呑口2

呑口3

呑口3