ろ過

【English】
Filtration

微細な固形分を含んで濁っている液をろ紙やろ布などのろ過材を通過させることによって、透明な液を得る操作をろ過という。微細な固形物質には、不溶解性の粒子・酵母・細菌他または半コロイド状のものなどがある。ろ過材には、ろ紙やろ布のほか、各種フィルターなどがある。

清酒の製造工程では、を酒と酒粕に分離するときに最初のろ過が行われる。醪のろ過では、加圧しないと液部が完全にろ過されないので、加圧・圧搾を伴うのが普通である。このため、最初のろ過は、ろ過とは言わず「圧搾」「上槽」または「しぼり」と言われるのが一般的である。

最初のろ過の後の酒を垂口というが、まだ多少のおりを含んでいるので、より清澄な清酒を得るために2度目のろ過を行う。この際は、ろ過助剤と言われるパルプなどの繊維性物質やセライト・ケイソウ土などの鉱物性物質を使うことでろ過の効率をあげることも行われる。

貯蔵中に滓が出てくるので、貯蔵後または瓶詰の前に3度目のろ過が行われる。清酒の製造工程で「ろ過」と言えば、最初の「圧搾」ではなく2番目以降のろ過を指すのが普通である。

濾過機1

濾過機1

濾過機2

濾過機2