酒粕・清酒粕

【English】
Pressed sake “cake”; seishu “cake”

清酒 圧搾して清酒を分離したときに残る固形物を酒粕という。使用白米に対し、重量で20~25%程度が標準であるが、大吟醸酒などは50%を超える場合もある。

未溶解米粒および米麹、酵母ならびに清酒成分を含有しており栄養価値の高いものである。酒粕の成分は別表のとおりである。酒粕の成分には、血圧降下作用、体脂肪率低下作用などの人体に有益な機能性があるとの研究報告もある。

酒粕はそのまま焼いて食べたり、甘酒、粕汁など食用に供せられる。また漬物用、合成清酒の香味液原料および焼酎原料、食酢原料としても利用される。

酒粕を桶やに入れて足で踏込み、空気を追い出して密封貯蔵して軟らかくした粕を踏込粕といい、漬物などに使う。

酒粕の裏面に未溶解米粒が斑点状に存在する場合、これを裏打ちという。裏打ちがあれば外観が悪くその商品価値を低下させる。

また粕の表面に黒または褐色の斑点の現れたものを黒粕という。黒粕の発生原因は、麹菌の生産する酸化酵素のためで、麹菌種により、褐変しやすい粕と褐変しにくい粕がある。

《別表:酒粕の成分》

エネルギー 212 kcal
887 kJ
水分 54.3 g
蛋白質 14.9 g
脂質 1.5 g
炭水化物 糖質 17.9 g
繊維 2.9 g
灰分 0.5 g
 

 

無機質

カルシウム 8 mg
リン 8 mg
0.8 mg
ナトリウム 5 mg
カリウム 28 mg
 

ビタミン

B1 0.03mg
B2 0.26mg
ナイアシン 2.0 mg
エチルアルコール 8.0 wt%
板粕1

板粕1

板粕2

板粕2